社会的マイノリティ

ワールド・コミックスは、世の中にまだ広く浸透してはいない『社会的マイノリティ』という言葉を次のように定義しています。

『社会において少数グループに属するがゆえに、通常であれば受けることのない不利益を不当に被り、自力ではその状況を変えることが難しい人々のこと』

不利益を不当に被る原因は以下の3点に集約されます。

  1. 「未知」
    少数グループに属するがゆえに、世の中の大多数からその存在や実情が認知されず、本来得られるべき他者からの理解や支援が得られない
  2.  

  3. 「誤解」
    差別や偏見の意図はなくとも誤った情報や印象が原因で、少数グループに対して特定のイメージが形成され、その存在や実情が実際とは異なって認識される
  4.  

  5. 「偏見・差別」
    少数グループに属するがゆえに、他からの一方的な偏見や差別の対象となり、直接的または間接的に不当な扱いを強いられる

 

一般的に『社会的マイノリティ』というと、3.「偏見・差別」に焦点を当てがちですが、そもそも 1.「未知」の状態にあること、偏見や差別の意図はなくとも 2.「誤解」されてしまっていることが問題を根深くしています。
多数派と比較すると少数派ですが、当該グループに属する人々が必ずしも少数というわけではありません(例:人口の半数を占める女性、10~20%を占める子ども等も状況次第で該当します)。
また、多数派と少数派の権力的な構図とする見方もありますが、少数派が少数派を差別することもあります。

 

社会的マイノリティという言葉に関して

ワールド・コミックスは『社会的マイノリティ』という言葉に対して次のように考えています。

「名前がなければ存在が認識されず、問題も認知されない。個々の問題を詳細に理解し解決するための入口として、あえて『社会的マイノリティ』という包含的な言葉を使用する」

すべての人は出生や育った環境、歩んだ人生に応じて固有の社会的属性を有しています。その属性は多種多様であり、一つひとつを適切に理解することが重要であるものの、様々な情報が溢れかえるなかで個別に認識されることが難しく、違いはどうしても見過ごされてしまいがちです。

なかには、自分は『社会的マイノリティ』ではなく、固有の属性を自認される方もいると思います。一方で、個々に固有の属性を持ち、具体的な名称があるにもかかわらず、多くの人々から認知されていない多種多様な少数派の人々が多くいるのも事実です。

したがって、多くの人に可視化される、認知されるために「社会的マイノリティ」という言葉を入口として、私たちが想像する以上に多種多様な少数派の人々が広く認知されればと考えています。

尊厳を持った個々の人間を一方的に特定の属性に当てはめるのは、必ずしも良いことであるとは考えていません。

しかし、現状を打破するために避けて通れない事象であると考え、行動によって社会を変えていくために『社会的マイノリティ』という言葉をあえて使用することをご理解いただければ幸いです。

 

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